日曜日, 11月 29

国内情勢安定化が望まれる国=エジプト

世界4大文明の一つ古代エジプト文明で知られた北アフリカ東部に位置するエジプト。国土の90%をサハラ砂漠という広大な乾燥地帯を抱えながら、その好位置からナイル川の芳醇な水流と地中海に面した沿岸部での温暖な気候に恵まれ、早くから文明が栄えた地として知られています。幾度となく行われた政権交代の後、2010年末チュニジアで発生した反政府デモ(ジャスミン革命)を皮切りに起こっていった「アラブの春」と称される一連の民主化運動の末、当時のムバラク大統領は退陣に追い込まれ、2012年に登場したのがムルシ大統領。ところが、この政権も経済低迷や以前制定された新憲法に反対する反政府デモが再燃し、断続的なデモが続く中2013年7月に起こったクーデターで大統領権限ははく奪されて以降、軍が主導となって最高憲法裁判所マンスール長官を大統領とする暫定政府が成立。国内ではいまだ、親ムシル派と反ムシル派の対立が続き、日常的に起こるデモなどで、むしろ「アラブの春」の頃より国内情勢は悪化していると伝えられています。このような政情不安は経済にも悪影響を及ぼし、唯一スエズ運河の通行料収入と観光産業からの収入に頼っているという最悪状況となっています。特に若者を中心とする高失業率は深刻さを増しています。そんな中でも2013年上半期若干の回復傾向となっているのが唯一の救いと言えるかもしれません。このような国内事情とはいえ、日本企業にとっては、これから伸びると期待される一大市場の玄関口として、手をこまねいている訳にはいかない、とばかりに官民一体での進出に取り組んでいます。2013年に行われたアフリカ開発会議を絶好の機会ととらえ、両国政府の良好な関係構築に動きだしています。民間企業でも、大手建設会社の進出が記憶に新しいところでしょう。ほかにも大手総合商社の活動も活発化し、一部インフラ整備にも貢献し始めた矢先の政権崩壊もあり、規模縮小を余儀なくされているとも伝えられています。まだまだ政権が安定化するまで時間が必要というのがもっぱらの観測で、一刻も早い国内情勢安定化が期待される国と言えるでしょう。